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東アジア地域ガンカモ類保全行動計画

日本・韓国合同 トモエガモカウント調査(2004)

アジア太平洋地域渡り性水鳥保全委員会・ガンカモ類ワーキンググループ・トモエガモプロジェクト日本チーム

よみがえれ!トモエガモ

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はじめに


トモエガモの大群
チョンス湾のトモエガモの群れ


 これまで,国内外で同時期にトモエガモのカウント調査を実施し,集計した例がなかったため,総個体数や越冬個体群の分布状況はよく分かっていませんでした.そこで,トモエガモプロジェクトチームが実施する保護プロジェクトの一環として,2004年1月に韓国の研究者と共同でトモエガモのカウント調査を行ないました.

調査地と方法


 日本国内ではガンカモ類関係者60名以上の協力のもと,東アジアにおけるガンカモ類の重要生息地ネットワーク参加地を中心に58か所の河川,湖沼などにおいて,1月11−17日の間の1日に調査が実施され,韓国では1月15日に18か所の湿地で調査が行われました.

 日本国内では1月11−17日の間に各調査地において早朝から日中にかけてトモエガモを望遠鏡等で観察し,その個体数を数えました.また,その他の湿地についても,同期間中の個体数の情報を収集しました.

 韓国での調査は1月15日に行われ、トモエガモが採食地からである湖沼に戻ってくる時間帯(日の出直前)に,飛行してくる群れを観察し,その個体数を概算で記録しました.

結果



2004年1月中旬のトモエガモの分布図

<2004年1月中旬のトモエガモの分布>


 今回の調査では,日本国内で 2,129羽,韓国内で 658,140羽,総計 658.855羽が記録されました.

 韓国ではグム江Geum-gang)河口で60万羽の群れが記録され,最も大規模な越冬地で,ついでドンリム(Dongrim)貯水池で5万羽,ウポ(Upo)湿地で 6,000羽,ゴチョンナム(Gocheonam)貯水池で 2,000羽が記録されましたが,その他の調査地で,1,000個体以上観察されたを地点はありませんでした.

 日本国内では新潟県朝日池で観察された 616羽が最も多く,ついで鳥取県米子水鳥公園の 420羽,福岡県今津干潟の 335羽,和白干潟の 186羽が多い記録でした.

 この調査で記録されたトモエガモの 99.7%は韓国で越冬していて,現時点ではトモエガモのほとんどすべてが韓国で越冬しているものと考えられます.また,日本,韓国ともトモエガモは局所的に分布する傾向を示していました.今後は,トモエガモが局所的に分布する要因についての検討を行っていきたいと考えています.


ご協力
いただいた
皆様
 


本調査は以下の皆様にご協力いただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます(順不同,敬称略( )は所属団体名)。

佐藤安男(佐潟水鳥・湿地センター),嶋田哲郎(宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団),宮林 泰彦(日本雁を保護する会),神谷要(米子水鳥公園),清水幸夫(湖北野鳥センター),酒井輝夫(日本野鳥の会石川支部),日比野政彦(日本野鳥の会広島県支部),佐藤達夫(行徳野鳥観察舎友の会),飯田(日本野鳥の会東京支部),田村耕作(日本野鳥の会福岡県支部),山田雅晴(新潟県上越市),浅野康雄(日本野鳥の会福岡県支部),長嶋宏之(日本野鳥の会埼玉県支部),森茂晃(ホシザキグリーン財団),中村雅子(ホシザキグリーン財団),大塚之稔(日本野鳥の会岐阜県支部),齋藤敏郎(福島潟野鳥の会)他29名,小松隆宏(ビュー福島潟),清水重蔵(ビュー福島潟),原田量介(きらら浜自然観察公園),三村悦子(きらら浜自然観察公園),佐藤順次(きらら浜自然観察公園),工藤邦彦(日本雁を保護する会),天野一葉(WWFジャパン),三島直温(宮城県庁),戸島潤(蕪栗ぬまっこクラブ),水谷瑞樹(福井県自然保護センター),柳町邦光(日本野鳥の会福井県支部),鈴川文夫(日本野鳥の会福井県支部),深井宣男(日本野鳥の会栃木県支部),石田スーザン,石川県庁,岐阜県庁,福井県自然保護センター,宮城県庁。

おまけ


 トモエガモは,トモエガモだけで集まって大きな群れを作っています.現在,日本では大きな群れは見ることができなくなってしまいましたが,お隣の韓国では,数十万羽の群れが見られます.どのくらいの群れか,ぜひ動画をご覧ください(撮影:鴨池観察館友の会・山本芳夫氏).

 動画は Quick Timeムービーファイルです.お使いの回線にあったサイズをクリックしてください.

トモエガモ飛翔[160×120 pixel, 455KB][320×240 pixel, 3.5MB


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水鳥保全戦略

行動計画

国際湿地保全連合

世界的絶滅危惧種トモエガモの保全活動は,「アジア・太平洋地域渡り性水鳥保全戦略」の一部である「東アジア地域ガンカモ類保全行動計画: 2001-2005」の優先行動のひとつ(行動5)に位置づけられています.「行動計画」の実施を監督し推進する「アジア太平洋地域渡り性水鳥保全委員会・ガンカモ類ワーキンググループ」は,「Baikal Teal Task Force」と英語で呼ばれるプロジェクトチームを設立し,この東アジア地域でのトモエガモの保全活動を推進します.

このプロジェクトチームに参加する日本からのメンバーを中心に,日本国内での活動を推進するために日本チームが結成され,この日本語ホームページも編集しています.日本国内での活動等についてのご質問・お問い合わせは日本チーム事務局までどうぞ:連絡先のページへ.

2005年2月1日掲載.