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JOGA
JOGA14
(2011)

東アジア・オーストラリア地域渡り性水鳥重要生息地ネットワーク(ガンカモ類)支援・
鳥類学研究者グループ:JOGA  第14回集会

「東日本大震災の湿地への影響をガンカモ類などの調査を通してどう把握するか」

2011年9月17日,大阪市立大学杉本キャンパス

開催後に集会報告を日本鳥学会「鳥学通信」に投稿したので、そちらも参照されたい  鳥学通信№33 
講演後の討論と参加者からのコメント]も参照されたい.


イントロダクション

集会開催趣旨

 1999年より「東アジア地域ガンカモ類重要生息地ネットワーク」の活動を支援する鳥学研究者のグループを設立して毎年鳥学会大会の際に集会を開いてきた。ガンカモ類にかかわる個体群や生息環境にかかわるさまざまな視点から、またガンカモ類にかかわるさまざまなプログラムにかかわる視点から、それぞれの現況を理解し、鳥学的な課題を明らかにしてきた。
 今回は2011年3月11日に発生した東日本大震災を、ガンカモ類にかかわってきた私たちがどのようにとらえたらよいのかをテーマとする。
 東日本においてラムサール条約湿地(登録湿地)や潜在的な重要湿地が、震災の影響でどうなったのか、その情報を収集している平泉様にまずお話をいただく。
 震災の影響を把握するには、震災前の情報が十分収集されていることが重要である。ガンカモ類についてはモニタリング1000ガンカモ類(シギ・チドリ類)調査など継続的モニタリング調査がある。これらの調査にかかわっている神山様・守屋様から、今後震災の影響を把握する上で重要と考えられる課題について紹介いただく。特に、来冬のガンカモ類の越冬状況を把握するポイントについて話しあいたい。
 近年ラムサール条約や生物多様性条約を通して湿地保全に取り組んできた水鳥関係者として、呉地様・嶋田様に宮城県周辺の沿岸湿地と内陸湿地の現状について語ってもらう。生態系における水田の価値は国際的に評価されつつあるが、福島原発事故における放射能汚染の広がりは深刻な問題となっている。震災からの復興と湿地保全との関係をどう考えればよいのか共に考えたい。

テーマ:
「東日本大震災の湿地への影響をガンカモ類などの調査を通してどう把握するか」
企画者:

須川 恒呉地 正行嶋田 哲郎

日程:

2011年9月17日(土) 18:00−20:00
大阪市立大学杉本キャンパス(大阪市住吉区)[会場:全学共通教育棟2階 821 教室]
(1719日に開かれる日本鳥学会2011年度大会の中の自由集会 W01 として開催).

話題提供

 [講演要旨 ⎘ 「東日本大震災による水鳥類生息環境として重要な湿地への影響」
 平泉 秀樹ラムネットJ
東日本大震災の影響を受けた地域には、ラムサール条約の条約湿地や、潜在的な重要湿地とされている湿地が多くある。これらの中には、ガンカモ類やシギ・チドリ類の生息環境として重要な湿地も多い。震災の影響でこれらの湿地がどうなったかについて収集している情報を紹介する。
 参照:太平洋岸の湿地等の2011年東日本大震災後の状況
    http://www.hira-birding.info/conservation/wetland/tsunami/index.html

 [講演要旨 ⎘ 「東日本大震災と水鳥(ガンカモ類やシギ・チドリ類)のモニタリング調査」
 神山 和夫守屋 年史(バードリサーチ)
ガンカモ類については広域的なモニタリング調査として、全国の都道府県が実施し環境省がとりまとめを行っている全国ガンカモ類生息地調査や、環境省が企画し、全国の研究者や観察者の協力によって行われているモニタリング1000ガンカモ類(シギ・チドリ類)調査がある。それぞれの調査の概要と、震災にかかわる可能性のある調査地点、今後震災の影響を把握する上で重要と考えられる課題について紹介する。

 [講演要旨 ⎘ 「宮城県周辺の沿岸湿地や内陸湿地の現状とガンカモ類」
 呉地 正行(日本雁を保護する会)嶋田 哲郎(宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団)
津波の影響は、リアス式沿岸域と、宮城県から福島県に至る平野域で大きく異なっている。前者では養殖筏を休息地や採食地として利用していたガンカモ類がいる。これらの環境の壊滅がある一方、平野部では水田域が破壊され、ガンカモ類の分布は大きく異なってくる可能性がある。ラムサール条約や生物多様性条約の場で水田保全を軸に取り組んできた関係者の多くが、被災者としてもどう復興するかに直面している。この状況を紹介する。
参照:東日本大震災緊急報告会(2011年4月30日)
    http://www.ustream.tv/recorded/14366468
   311あの時(2011年6月30日掲載記事)
    http://www.epo-tohoku.jp/3.11/14.html

討論

事前資料[課題をさぐるためのメモ ⎘

報告[講演後の討論と参加者からのコメント ⎘

この集会は,9月1719日に開かれる日本鳥学会2011年度大会の中の自由集会として催されます.どなたでも参加できますが,大会への参加費が必要です(一般 6,000円,学生 4,000円,大会当日申込).参加されるかたは自由集会だけでなく,3日間の大会全体に参加され,意義深いものにしてください.プログラムや会場など大会の案内は,同学会のHPに掲載されますのでご参照ください.

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URL: http://www.jawgp.org/anet/jg017.htm
2011年7月13日掲載,2011年11月8日更新(集会報告へのリンク追加), JOGA